コーヌス、ヴァインベルク、アレンスキー/ヴァイオリン協奏曲集
(セルゲイ・オストロフスキー独奏 トーマス・ザンデルリンク指揮 ボーンマス交響楽団)
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楽器の構え方を変えてみたら、右手の親指の付け根が痛くなった木曽のあばら屋です。
弓の持ち方は変えていないのに・・・不思議だなー。
などとボーッと考えつつ、今日も無伴奏組曲第3番のアルマンド。
これまた難しいですなあ、全然弾けないよ、あはははははは(←ちょっと壊れてきた)。
さて、ロシア(ソ連)の珍しいヴァイオリン協奏曲を集めたCDを見つけたので買ってみました。
ユリウス・コーヌス/ヴァイオリン協奏曲(1898)
ミェチスワフ・ヴァインベルク/ヴァイオリンと弦楽のための小協奏曲 作品42(1948)
アントン・アレンスキー/ヴァイオリン協奏曲(1891)
ユリウス・コーヌス(1869〜1942)のヴァイオリン協奏曲は、20世紀前半には人気曲だったそうで、
クライスラーやハイフェッツもレパートリーにしていました(ハイフェッツは1952年に録音もしています)。
チャイコフスキー、サン=サーンスなどの影響がストレートに感じられる、ロマン派まっしぐらな単一楽章の協奏曲です。
まっしぐらすぎて、あまり引っかかりがないところが、忘れられた理由でしょうか。
でも気持ちよく聴けます。
コーヌスはラフマニノフと親交があり、息子はラフマニノフの娘と結婚したそうです。
コーヌス/ヴァイオリン協奏曲
ミェチスワフ・ヴァインベルク(1919〜1996)のヴァイオリン小協奏曲は、世界初録音。
初期の作品であり、「ヴァイオリン協奏曲 作品67」とはまた別物です。
穏やかな曲調で幕を開け、穏やかな曲調で展開し、穏やかな曲調で幕を閉じます。
あれ?
おかしーなー、これ、ヴァインベルクの曲ですよね?
ブチ切れ狂乱大騒ぎも、陰陰滅滅嘆き節も聴かれないんですけど・・・。
いつものドロドロぐちゃぐちゃ「怨念がおんねん」のヴァインベルクじゃないよ、えらく綺麗な曲だよ・・・体調でも悪かったのかな?(なんじゃそりゃ)
「田園協奏曲」とでも呼びたくなる優雅な曲で、ヴァインベルクの作品としてはいささか特異。
ヴァインベルク/ヴァイオリン小協奏曲 第1楽章
アントン・アレンスキー(1861〜1906)は、師匠であるリムスキー・コルサコフから
「青年時代のアレンスキーは私の影響から逃れようとしなかった。その後はチャイコフスキーに影響されるようになった。あいつは早晩忘れ去られるだろう」
と、あんまりといえばあんまりなことを言われた人。
しかもこの予言、当たってるだけにきつい。
模倣ばっかりしてちゃ、駄目ってことですよね。
ヴァイオリン協奏曲は、チャイコフスキーの強い影響下にあることは一聴瞭然。
単一楽章で書かれており、なかでもワルツ部分のほの暗い優雅さは、忘れ去られるには惜しいものがあります(もろにチャイコフスキーだけど)。
アレンスキー/ヴァイオリン協奏曲 (ワルツは10:25から)
(2013.2.23.)