Ranny Sinclair/Another Autumn(2017)
(レコーディングは1964〜66)
Amazon : Another Autumn
Tower@jp : Another Autumn
ラニー・シンクレア Ranny Sinclair
1964年から66年にかけて4枚のEPレコードを発表し、そのまま引退してしまったシンガー。
音楽業界の大物の家系出身で、父親は有名なソングライター、伯父はプレスリーの「ブルー・ハワイ」を作詞した人だそうです。
現在はニューヨーク在住で、慈善活動に力を入れているというから、要するにセレブですな。
残された曲をまとめ、未発表曲も加えて、2017年に初めてアルバムとして発売されました。
引退から50年後に発表された「ファースト・アルバム」というわけです。
よくある60年代ポップスとは一線を画し、ジャズ・テイストでフレンチ・ポップの香りもして、じつに洒落てます。
ウィスパー系でジェントルな歌声は、私の好みのど真ん中。
(ジャズ・テイストのマイナー・ワルツ)
CBSレコードを代表する大物、テオ・マセロが自らプロデュース、
バック・ミュージシャンにデイヴ・ブルーベックを起用するなど、かなり本気入ってます。
どの曲もスマートでクールな仕上がり、控えめなアレンジも、かえって飽きがこないんじゃないでしょうか。
音楽活動から足を洗ったのはラニー・シンクレア自身の意思だったそうで、
お嬢様の気まぐれと言ってしまえばそれまでですが・・・・・・惜しい、惜しいなあ。
(フレンチな香り漂うお洒落な曲)
全12曲で30分足らず、「もっと聴きたい!」感がつのりますが、おそらくこれで全部なんでしょうね。
こうして1枚のアルバムにまとめられたことに感謝であります。
(これもどことなくフレンチ・ポップっぽいアップテンポ・ナンバー)
(2018.05.26.)