セバスチャン・フィツェック/ラジオ・キラー
(柏書房 2007年)



Amazon.co.jp : ラジオ・キラー


<ストーリー>
ベルリンのラジオ局に、人質をとって男が立てこもった。
ベルリン警察の女交渉人イーラ・ザミーンは、
娘の自殺から立ち直れず、自ら命を絶とうとしていたところを
同僚ゲッツに強制的に現場に連れていかれ、
犯人との交渉に当たることになる。
なんとラジオ局には、イーラのもうひとりの娘カタリーナがいあわせたのだ。。。


ジェットコースターにもほどがある
ドイツ製ノンストップ・サスペンス・アクション!


はーい、みなさんこんにちは。
こちらは「ワンゼロワン・ポイント・ファイヴ(101.5)」
ご存知ベルリン1の人気ラジオ局です。

さて今日最初にお届けするナンバーは、
セバスチャン・フィツェック「ラジオ・キラー」
前作「治療島」が、正直いまひとつだったので、
「どうかな〜」と思っていたのですが、
これは面白かったよ!

スタジオに立てこもった犯人の奇想天外な要求。
その犯人に相対するのは自殺願望のある女交渉人イーラ・ザミーン
快調なテンポ、意外な展開、つぎつぎに襲う危機、
中盤から物語は二転三転、誰が敵で誰が味方か?
最後の最後まで息つく暇もありません。

無明庵町黄 隔膜さんからのおたよりです。
「イーラは、立てこもり犯を説得するのに大忙しでアルね。
 そのうえマフィアに拉致されたり、焼け死にそうになったり、
 肋骨折れたり、人質の身代わりになったり、ヘリコプターに乗ったり
 捨て身の大活躍。大変アルね。」

本当に人間とは思えませんね。
普通なら3回くらい死んでるはずなんですが、
心に傷を負った、強くてたくましい美女イーラ
ありがちな設定ですが、キャラ立ってます。

つぎは二人羽織区放し飼い猫さんから。
「スピード感満点のジェットコースター的展開は、「ダヴィンチ・コード」を上回るニャー。
 でもあの作品のようにややこしいウンチクはないニャー。
 スト−リーの奔流に身をまかせ、クライマックスへ突っ込んでゆくんだニャー。
 ラストは細部まできっちりつじつま合わせて読後感もgoodだニャオ!」

そうですね、しいて一言いうなら「綺麗にまとまりすぎてるぞ!」くらいですか。
ほとんど言いがかりです、はい。

しかしラジオ局のスタジオを占拠して立てこもるとはねえ、
そのようなことが実際に可能なのでしょうか?
ちょっと疑わし・・・・あ、こら、あなたたち誰ですか?
勝手に入ってきちゃ・・・わぁ、なにをする、やめ・・・・・・・ブチッ

ザザザザザァ・・・・

(08.9.29.)

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