アラ・パヴロワ/交響曲第5番、ピアノと弦楽のためのエレジー
(ウラディーミル・ジヴァ指揮 モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団)
Amazon.co.jp : Alla Pavlova: Symphony No. 5
いつまでも暑いです。。。
暑いときにはやっぱり涼しげな音楽。
ヴォーン・ウィリアムズ「南極交響曲」、チャイコフスキー「冬の日の幻想」、ドビュッシー「雪の上の足跡」など、
世間には涼しげ・・・というか寒そうな音楽いろいろありますが、
今年の夏よく聴いたのがこの曲、アラ・パヴロワ「交響曲第5番」であります。
これ涼しいっす。
アラ・パヴロワ(1952〜)はウクライナ生まれ。
モスクワやブルガリアで活動した後、1990年からはニューヨークに在住しているそうです。
初期には前衛的な曲を書いていたそうですが、だんだん古典的な手法に回帰してゆき、
「交響曲第5番」(2006)は、チャイコフスキーの交響曲の緩徐楽章が50分間続くような曲。
主に弦楽器が、センチメンタルなエレジーを延々と歌い紡ぎます。
ときどき登場する木管楽器やソロ・ヴァイオリンが寂しげな雰囲気を盛り上げ、脳裏にはどこまでも続くロシアの雪景色のイメージが。
一応5つの楽章に分かれています。
第1、第2楽章が主題提示、第3楽章が展開部、第4楽章は「主観的フィナーレ」、第5楽章が「客観的フィナーレ」(なんじゃそりゃ)なんだそうですが、
楽章間の対比はほとんどなく、ひたすら静的でロマンティック。
交響曲第5番・第2楽章
単調といえばこれほど単調な交響曲も珍しいですが、なぜか気に入ってしまいました。
ゆったりと心地よく清らかな音楽世界、軽い習慣性を持っているような気がします。
ご注意ください。
え、私ですか?
日に5回くらいしか聴いていませんからまだ大丈夫です。
「ピアノと弦楽のためのエレジー」(1998)も、同系統の美しい曲です。
ピアノと弦楽のためのエレジー
(07.8.27.)
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