ジェイミー・フォード/あの日、パナマホテルで(2009)
(集英社文庫 2011年)
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<ストーリー>
1942年シアトル、中国系移民二世のヘンリーと日系移民二世のケイコはともに12歳。
親の方針で白人が多く通うエリート校に入学させられた二人は、友情をはぐくむが、
やがて日系移民の強制収容政策が始まり、ケイコ一家は収容所に連行されてしまう・・・。
時は流れて1986年、シアトルのパナマ・ホテルの地下室から、日系人が残して行った物がたくさん発見される。
ケイコとの思い出の品々・・・あのレコードは?スケッチブックは?
56歳になったヘンリーの脳裏によみがえるケイコの面影・・・。
週末ごとにプールで泳ぐようになってから20年以上になります。
よほどのことがない限り、土曜か日曜のどちらか1回、ジムのプールで、1回1000mをノルマとして泳いでいます。
しかし、週に1回の運動は、じつは中途半端なのだそうです。
筋肉は「忘れっぽい器官」で、せっかく運動しても1週間のブランクがあると元に戻ってしまうんだとか。
筋力・体力をつけ、ダイエット効果を得るには、せめて週に2回の運動が必要。
しかしウィークデーに泳ぐのは、時間的・体力的になかなかむつかしく、あきらめていました。
それが3週間前の水曜日に、ふと思い立って仕事帰りに泳いでみると・・・・・・けっこういけるのです。
仕事の疲れもプールでリフレッシュされるようで、かえって身体が軽くなるほど。
味をしめて、先々週も先週もウィークデー・スイミングに行き、週末と合わせて2回泳ぐようになりました。
効果は予想通りでした。
とにかく・・・
ビールがうまい!!(・・・なんの効果だよ)
最近、カクテル方面に浮気をしていたのですが、
ガンガン泳いだ後でマティーニなんかチビチビすすっていられますかってなもんで、
ここはやっぱり冷えたビールをぐびぐびですよ!!
というわけでちょっとビール党に戻りかけているワタクシです。
いやあ、効果てきめん(だからなんの効果だよ)
さて、そんなワイルドな(?)私が最近ビールを飲みながら読んだのがこれ。
ジェイミー・フォード/あの日、パナマホテルで
第二次世界大戦中のシアトルを舞台に描かれる、日系アメリカ人少女と中国系アメリカ人少年の淡い恋。
全米110万部のベストセラー。
アメリカで戦時中、日系人を収容所に入れ、のちにアメリカ政府が正式に謝罪したというニュース、昔聞いたことがありましたが、
あれってこういうことだったのですね。
本書で読む限り、収容所にガス室がないだけで、ナチスのユダヤ人狩りと基本的に変わりがないのでは。
殺されこそしなかったけれど財産のほとんどを奪われ、戦後も敵国系移民として差別されたことを思えば、辛いものが。
ドイツ系やイタリア系がこんな目にあったという話は聞かないだけになおさら。
しかし厳しい環境の中ではぐぐまれる初恋のみずみずしさ!
ロミオとジュリエット的シチュエーションって、やっぱり燃えますねえ。
オッサンが読んでも胸キュンものでしたよ(←きもい)。
かつてシアトルに大きな日本人街があったというのも「へえ〜」。
中国系アメリカ人である著者は綿密なリサーチを行い、
失われたシアトル日本人街のにぎわいをいきいきと描きだします。
ラストが甘すぎ・都合良すぎとの評価もあるようですが、いいじゃありませんか。
やっぱり小説はハッピーエンドが一番と、最近とみに思うワタクシであります、ぐびぐび。
(2012.7.6.)