マイケル・ナイマン/弦楽四重奏曲第2,3,4番ほか
(演奏:リリック・カルテットほか)
(Black Box  BBM1020)




Amazon.co.jp : String Quartets 2 3 & 4

HMV : Nyman String Quartets icon



マイケル・ナイマン(1944〜)は、イギリスの作曲家で、「ピアノ・レッスン」や、ピーター・グリーナウェイの一連の映画のサントラで有名です。
(私はグリーナウェイの映画では、”ZOO" という作品が映像・音楽とも強烈に印象に残っています。)
このディスクは、そのナイマンの弦楽四重奏曲を集めた一枚。 2001年の最新録音です。

重量感のある弦の響きにリズミカルなフレーズ、ほとんどロックのような楽章が並ぶ、弦楽四重奏曲第2番
基本的にはミニマル・ミュージック(反復音楽)の手法で作曲されていますが、とてもリズミックでノリが良いのです。
インドの舞踊音楽からヒントを得ているそうです。
ミニマル・ミュージックは、一つ間違えると変化の少ない退屈な音楽になってしまいますが、
さすがはナイマン、陳腐さや安易さを感じさせることなく個性あふれる作品に仕上げています。
しかし聴いてると、せわしないというか、追い立てられてるような気がしてくるなあ・・・

 ナイマン:弦楽四重奏曲第2番・第3楽章(このCDの演奏ではありません)
 

すると第3番は一転、叙情的な世界。 1989年のルーマニア革命が作曲のきっかけとなった作品で、
ルーマニア民謡が引用されているそうです(もちろん私にはさっぱりわかりません)。
こういう静かな悲しみに満ちた音楽も、ナイマンは得意としています。
後半はテンポを速め、ミニマリスティックに盛り上がります。

第4番は、ヨージ・ヤマモトのファッション・ショーのために作った無伴奏ヴァイオリン曲に、
3つのパートを追加したもの。 そのせいか、オープニングはやや東洋的な雰囲気。
その後は第2番同様に、リズミックなガチャガチャした音楽も聴かれますが、メロディをやさしく歌う部分では、第3番も思い出させます。

またこのディスクには、弦楽四重奏曲以外の曲も収録されていて、
とくに最後に収められた、ピアノとサックスと弦のための”IF" と ”WHY" は、とても美しいです。
「アンネの日記」に触発された曲とのことです。

「おしゃれでかっこいい現代音楽を聴いた!」 という印象の一枚でありました。

(02.10.1.記)

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