エルネスト・ナザレー/ピアノ曲集(Iara Behs)
(NAXOS 8.557687)



Amazon.co.jp : Ernesto Nazareth: Tangos, Waltzes and Polkas

Tower@jp : Nazareth/Tangos & Waltzs

大・大・大好きなブラジルの作曲家・エルネスト・ナザレーのピアノ曲集が、
ナクソス・レーベルから発売に!
CDジャケットに、「タンゴ、ワルツ、ポルカ」と書かれているように、肩のこらないダンス・ミュージックを集めた一枚。
全17曲が収録されています。

エルネスト・ナザレー(1863〜1934)は、ロマンティックなピアノ曲ばかり200曲以上書いた人.。
「ブラジルのショパン」と呼ばれることもあります。 
ワルツは確かにショパンぽいところがありますが、ポルカはスコット・ジョプリンのラグタイムに近い世界で、タンゴはアストル・ピアソラを連想させます。
のんびりリラックスして楽しめる音楽・・・ではありますが、通俗に堕する一歩手前で踏みとどまっているように私には思えます。
まさに寸止めポピュラー・ミュージック(なんじゃそりゃ)、最後の一線で聴き手に媚びてません
流行曲として消費されずに「クラシック音楽」として生命を保っている、そこが所以か。
熟れ切って今にも落ちそうな(でも落ちない)果実のような危うさがとっても魅力。

女流ピアニスト・Iara Behs(何と読むのか?)の演奏は小粋でゴージャス。
当時のリオのナイト・クラブをほうふつとさせるような(見たことあるんかい)、一種ケレン味のあるピアノですが、こういう音楽にはうまく合っているような。

ナザレーのCDでは、ずっと以前にポリー・フェルマンの演奏をご紹介したことがあります。
優雅で品のあるフェルマン、濃厚で派手なBehs、どちらも素敵です。
フェルマンとBehsで重複しているのは7曲のみなので、両方買っても損はありません(ただしフェルマン盤は現在入手困難のよう。)

あらゆる音楽好きの方に、自信を持っておすすめします(大きく出たな〜)

 Brejeuro(ろくでなし)
 

 Sarambeque (黒人の踊り)
 

(05.5.23.記)


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