J・S・バッハ/マルコ受難曲 BWV.247(サイモン・ヘイズ復元版)
ロイ・グッドマン指揮 EUバロック・オーケストラ(1996録音)



Amazon.co.jp : J.S.バッハ:マルコ受難曲 2枚組

Tower@jp : バッハ/マルコ受難曲 2枚組



4月10日、高松でJ・S・バッハ「マルコ受難曲」の演奏会がありました。
日曜日だし、チェロの先生が出演することもあって、聴きに行きました。
ニョウボも誘ったら断られました。

さて、「マルコ受難曲」とは名前のとおり、ちびまる子ちゃんがひどい目に逢う音楽・・・・・ではありません。

そもそも「受難曲」とは、聖書の福音書のイエス・キリストが十字架にかけられて死ぬ部分を音楽化したもの。
ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」も、一種の「受難曲」と言えます。

さて、ちょっとバッハに詳しい方なら、

 「え、バッハにマルコ受難曲なんてあったっけ?」

と仰るはず。
バッハの受難曲は「ヨハネ受難曲」「マタイ受難曲」の2曲しかないだろ、と。

ところがところが、バッハの息子カール・フィリップが書いた伝記によると、実はバッハは受難曲を5曲作ったらしいのです
(聖書にはマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4つの福音書しかありませんから、「5つ」と言うのも微妙に謎です・・・)。

そして「マルコ受難曲」は、1731年3月23日に、ライプチヒ聖トーマス教会で演奏されたことが記録に残っています。
残念ながら楽譜は散逸し、4曲のコラールの筆写が残るのみ。
しかし歌詞は完全な形で残っていて、音楽部分も以前作曲したカンタータ、「侯妃を、なお一条の光を」BWV.198「いざ、罪に抗すべし」BWV.54から
数曲を転用したことがわかっています。
ってことは、他の部分にテキトーにバッハっぽい音楽をつければ、「マルコ受難曲」が復元できるやんけ!
・・・というわけでもないでしょうが(あるかも)、現在までに「マルコ受難曲」には少なくとも6つの復元版があるそうです。

コンサートで聴いたのは、アレクサンダー・グリヒトリックという人が復元したもので、これは、空白部分はほぼ「マタイ受難曲」から借用しています。
ちょっとお手軽過ぎませんか〜、と思わないでもありませんが、カンタータ BWV.198は好きな曲だし、マタイも聴いたことはありますから、
「どっかで聴いたメロディだな〜」と思いながら、親しみをもって聴かせていただきました。
本物の「マタイ」よりはかなり短く、退屈せずにかる〜く聴けたので、それはそれで良い感じ (マタイは長いからなあ)。
チェロの先生は通奏低音でしっかり演奏を支えていました。 さすがプロです。
(バッハのカンタータではチェロのトップは通奏低音としてほぼ弾きっ放し、はっきり言ってヴァイオリンよりも忙しいのです)。

 マルコ受難曲 冒頭
 
 カンタータ BWV.198「侯妃よ、なお一条の光を」 冒頭
 

私が持っている「マルコ受難曲」のCDは、サイモン・ヘイズという人が復元したもの。
これは、空白部分はバッハの複数のカンタータ&受難曲から借用しているそうです。
美しい曲が目白押しで、気持ちよく聴くことができます。
気のせいか「マタイ」「ヨハネ」よりも聴きやすいような・・・。

キリスト教には特に興味のない私ですが、バッハの音楽は本当に素晴らしいなあと思うのであります。

(2016.04.11)

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