ジャック・ルーシェ/プレイ・バッハ・ボックス(5枚組)
(1959〜65)
Amazon : Jacques Loussier/5 Original Albums
バッハの曲でジャズを演る「プレイ・バッハ」で有名なピアニスト、ジャック・ルーシェ Jacques Loussier(1934〜)の、
「プレイ・バッハVol.1」から「Vol.5」までをセットにした好企画ボックス。
廉価盤ながら、オリジナルの紙ジャケットを再現しているのは嬉しいです、いい仕事してますね〜。
平均律クラヴィーア曲集第1巻・第1番(PLAY BACH Vol.1から)
クラシック・ファンにはおなじみのバッハの曲が、ジャズの衣をまとってお洒落に登場します。
そう、ジャズと言ってもお洒落で上品、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンみたいな魂の叫びを期待してはいけません。
どこまでも穏健かつロマンティック、音楽としてはグレン・グールドのバッハほうがずっと攻撃的だったりします。
四の五の言わず、ムード音楽的に楽しみましょう。
聴いて楽しいことは保証付きです。
エア
基本的にピアノ、ベース、ドラムスのピアノ・トリオ編成ですが、
「Vol.4」だけは、全編にわたってジャック・ルーシェ自身によるオルガン・パートがかぶせられています。
カンタータ第28番・前奏曲(PLAY BACH Vol.4から)
これは面白い!
ジャズ・ピアノ・トリオ+パイプ・オルガンですよ!
こんな組み合わせ、初めて聴きました。
妙な音楽が好きな方は必聴です!
響きの耳当たりの良さ、ジェントルでリズミカルな甘さ、空気をよどませない爽やかなリリシズム。
BGMとして流していても、いつのまにかスルリと耳が引き込まれます。
シチリアーナ(PLAY BACH Vol.5から)
しかしバッハって、とくにアレンジしなくてもリズム隊を加えるだけで自然にジャズになる気がしないでもないです。
バッハの音楽には、もとからジャズのグルーヴが内包されているんですね。
懐の深い音楽だなあ・・・。
(2018.04.04.)
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