アントニオ・フラゴソ/ヴァイオリンのための作品全集
(カルロス・ダマス:vn ジル・ローソン:p ジャン・ホン:vc 2011録音)

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「夭折の天才作曲家御三家」といえば、
スペインのホアン・クリソストモ・アリアーガ(1806〜26)、享年21歳
ベルギーのギヨーム・ルクー(1870〜94)、享年24歳
フランスのリリ・ブーランジェ(1893〜1918)、享年25歳
です(私が勝手に決めた)。
もしもこの人たちが長生きしていたら、どれほどの名曲がこの世に遺されたことでしょう。
ところで最近知ったのですが、ポルトガルにも夭折の天才作曲家がいました。
アントニオ・フラゴソ(1897〜1918)
ポルトガルの裕福な家庭に生まれ、医師で音楽愛好家だった叔父から最初の音楽教育を受けます。
1914年、17歳でリスボン国立音楽院に入学、1918年に最優秀の成績で卒業しますが、同年スペイン風邪にかかり21歳で亡くなりました。
8日後にはフランスに留学することになっていたそうです。
新型コロナウイルスの記憶も生々しい我々にとっても他人ごとではありません。
さて、どのような作品を残したのでしょうか・・・
ヴァイオリン・ソナタ ニ長調(遺作)
う、うつくしい・・・。
ドビュッシーの初期作品と言われたら信じてしまいそうな、みずみずしい感性。
若きロマンティシズムが花開くように薫りたち、聴くだけでお肌がスベスベになりそう。
作曲者の死によって中断されなければ、フランクもうかうかしていられないほどの名曲になっていたかも。
ピアノ三重奏曲嬰ハ短調 第1楽章
そしてピアノ三重奏曲の優美なこと!
清潔な色気が惜しみなく流れ出て来て、オッサンの胸もキュンキュンします(キモイ)。
なんですかこの神がかったメロディ・センスは、天才ですか (天才です)。
20歳そこそことは思えない完成度の高さ・・・。
この才能、死神に奪われなければ、どのように円熟していったことでしょう。
ヴァイオリンとピアノのための「ロマンティック組曲」 前奏曲
(フォーレを思わせる可愛らしい小品)
(2026.01.31.)