フィリッパ・ジョルダーノ/ロッソ・アモーレ
(ワーナー WPCS 11260)


Amazon.co.jp : ロッソ・アモーレ

You Tube/愛の喜び

1999年、彗星のようにデビューした歌姫、フィリッパ・ジョルダーノ、セカンド・アルバムが出ました。
前作では、数々のオペラ・アリアをフィリッパ流に歌いこなして聴かせてくれましたが
今回はクラシックは16曲中5曲のみ、あとはオリジナル曲で、わたし的にはちょっと不満。
オリジナル曲はモリコーネ、サルトーリといったイタリアの大御所が書きおろしていて、
モリコーネの「母なる大地の歌」など、なかなかの佳曲とは思いますが、
それでもプッチーニやヴェルディの名曲たちと対等に渡り合うにはちょっと・・・。

クラシック曲では、1曲目のマルティーニ「愛の喜び」がとてもいいです。
どこかで聴いたことがあるメロディですが、18世紀の作品だったとは。
いかにもイタリア風こってり歌唱、この脂っこさがたまりません。
あと、ヴェルディ「行けわが想いよ、金色の翼に乗って」、オッフェンバック「ホフマンの舟歌」
プッチーニ「ある晴れた日に」「ハミング・コーラス」
などが収録されていて、
さすがにどれも美しく仕上がっています。

しかしやっぱりこの人の声はいいですね。
以前取り上げたサラ・ブライトマン、クラシックも歌うポップス系女性歌手ということで
ある程度キャラがかぶっていますが、サラの透明で健康的な美声に対して、
フィリッパの声は鼻にかかったハスキーなハイトーン、
なんとも言えない色気を感じさせる独特の声です。
またこの声に出会えてよかったな〜。
次作では、クラシカルなアリアをもっとたくさん歌って欲しいですね。
(02.4.14.記)

You Tube/Casta Diva


Amazon.co.jp : フィリッパ・ジョルダーノ


「音楽の感想小屋」へ

「整理戸棚」へ

「更新履歴」へ

HOMEへ