キース・エマーソン/Emerson Plays Emerson (2002)
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ピアノを愛するすべての人へ
人間、年をとると丸くなるんですね。
いや、体型のことじゃなくて(それもあるけど)、いわゆる円熟、人間的成熟、悟りの境地ですよ。
かつて「エマーソン、レイク&パーマー(EL&P)」のキーボード奏者として、
キーボードをぶっ倒したり、鍵盤にナイフを突き立てたり、
「お前さん商売道具をなんだと思ってるんでぃ!」と言いたくなる乱行狼藉のかぎりを尽くしていたこの人が、
60歳を目前にすると、このような大人のピアノ・アルバムを出すのですねえ。
EL&Pは「展覧会の絵」と「タルカス」しか聴いたことない人も(自分のことです)、一枚も聴いたことない人も大丈夫。
自作のピアノ曲を中心に、敬愛するアルゼンチンの作曲家ヒナステラの曲、
スタンダード・ジャズ・ナンバー、オスカー・ピーターソンとの共演曲、亡き友を追悼する曲、
そしてラストには14歳時のパフォーマンスまで収録するサービスぶり。
クラシック、ジャズ、イージーリスニング、ブギウギ、ホンキイ・トンク、ブルース・・・
ジャンルに関係なく、好きな曲を片端から楽しんで弾きまくる爽快盤です。
Vagrant
(即興的でロマンティックなソロ・ナンバー)
Cleole Dance
(ノリノリのダンス・ナンバー)
(06.2.15.)
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