2 Violins + 1 Guitar
(Anna Holbling, Quido Holbling : ヴァイオリン、Josef Zsapka : ギター)
(1989 & 1992 録音)

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CDと本が収納能力の限界を超えてて笑っちゃう・・・いや、笑い事では済まなくなってきました。
ふと気づけば聴かないCDが廊下や納戸の隅っこにナチュラルに積み上ってます。
さすがに整理しなきゃと思いまして、処分するアイテムを選んで段ボール箱に詰め詰めしてます。

たぶんもう一生聴かないCDとか、同曲異演を何種類も持ってる曲とか、ボックス買ったらダブってしまったCDとか、ジャケ買いして後悔したCDとか、
心を鬼にして選ぶと意外にあるもので、300枚近くになりました (それでもまだCD棚からあふれてます・・・)。

中古屋に売ることも考えたのですが、いつもがっかりするような安値しかつかないので、今回は某団体に寄付することに。
このほうがかえってすっきりして気持ちがいいかも。

で、整理中に廊下の隅っこから出てきたCD。

 2 Violins + 1 Guitar

1989年、ナクソス・レーベル最初期のリリース。
ナクソスといえば、新譜CDが2800円とか3000円の時代に、1枚1000円足らずで毎月大量の新譜をリリースしてくれたレーベル。
クラシックCDの世界にセンセーションを巻き起こしました。
安いうえに、名盤・名録音・珍曲・マイナー曲・爆演・トンデモ演奏の宝庫で、私などは狂喜乱舞したものです。
中でもこれは、「チョー素晴らしいじゃん!」と思い何度も聴き倒したお気に入りアイテムのひとつ。

内容はタイトルの通り、2つのヴァイオリンと1つのギターでバロック期のトリオ・ソナタを淡々と弾いてるだけ
しかしシンプルな編成が新鮮です、耳が洗われるような響きです。
ヴァイオリンとギターの相性の良さは、パガニーニの時代から広く知られていますが、
巷にはヴァイオリンとギターを一緒に聴ける曲やCDが絶対的に不足していると思うのであります。
その喝を癒してくれる貴重な一枚。

そして選曲が素晴らしい。
いわゆる有名曲は1曲もないですが、どれも「知られざる名曲」と呼びたいレベルの高さ。
次から次へと美しいメロディが登場し、まさしく音の桃源郷。

 テレマン:ソナタ イ短調
 

演奏も、なんとも言えない滋味があります。
ほぼ無名のヴァイオリニストですが、艶っぽい音、色気のある歌い回し、品のある語り口、おぬしらタダモノではないな。
技巧的な見せ場はないものの、かなりの腕達者とお見受けします。
ほぼ通奏低音に徹した控えめなギターもグッドです。

かなり評判が良かったのでしょう、3年後にVol.2が制作されました。
何曲かでチェロが加わり低音がより充実・・・なんですが、かえってギターの音をかき消しちゃってることもあるのはご愛嬌。
まあすべての曲がそうってわけじゃありませんけど、このチェロ、無くても良かったんじゃ・・・・・・。

なお、これは2枚とも手放さないことにしました!

(2016.10.07.)

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