アンナ・マリア・ヨペク&パット・メセニー/ウポイエニェ
Anna Maria Jopek & Pat Metheny / UPOJENIE
(2002)



Amzon.cp.jp : Upojenie


オトナのための夜の音楽

「ウポイエニェ」

・・・どこの国の言葉やねんそれ、と思わず突っ込んでしまうアルバム・タイトルです。
最初に聞いたときは、スワヒリ語かと思いましたが、じつはポーランド語「虜」という意味らしいです。

これはポーランドの女性シンガー、アンナ・マリア・ヨペクが、ギタリストのパット・メセニーと組んだアルバム。

いやあ、オトナです・・・。 JAZZYです・・・。 渋いです・・・。 深いです・・・。

哀愁味をおびたスローナンバー中心。 シンプルでアコースティックなアレンジ(でも凝ってる)
とろけるようにハスキーなアンナ・マリアの声と、パットのギターの絡みの美しさ。
アンナ・マリアさん超美人なのに、ジャケットにもライナーにもあえて写真をのせていません。
すべてにわたって抑制の効いたアルバムです。

 Cichy Zapada Zmrok (Here Comes the Silent Dusk)
 

トラック7「Are You Going With Me?」は、パット・メセニー80年代の名曲(「Offramp」に収録)。
ヴォーカルが控えめにフィーチャーされたアンナ・マリア・ヴァージョン、より色彩的でロマンティックな印象です。
 

トラック11「Upojenie(虜)」は、アンナ・マリアの曲。 
翳りを帯びた魅力的なメロディ、間奏での緊張感あふれるメセニーのソロ、そしてソプラノ・サックスが悶絶的に美しい、さすがのタイトル・ナンバーです。
 

歌詞はポーランド語。 英語対訳すらついていないので、内容全然わかりません。
でも、いかにも「異国っぽい」言葉の響き、かえって魅力的だったりもします。
夜も更けたころに、水割りなど片手に静かに聴けば、あなたのオトナ度は確実にアップすることでしょう。
私は、今よりオトナになっても別に嬉しくもなんともない年ですが・・・。 
とにかくこのアルバム、とても気に入ったのであります。

(06.7.19.)


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