「毎日弾いていれば、そのうち音程は良くなってきますよ」
チェロの先生のこの言葉を、心のよりどころにしています。
とにかく音程が安定しません。
まあ、弦楽器にとって音程は永遠の課題、正確な音程でメロディが弾ければ、半分マスターしたようなもの。
あとの半分は音色とか表現とかカッコイイ弾き方とか(?)です。
しかし、「毎日弾く」のが意外と難しい。
仕事とか、飲み会とか、プールで泳いで疲れたりとか、娘に「勉強の邪魔!」と言われたりとかで、思うようにいきません。
ここはひとつ、音楽の女神の御加護でも欲しいところ。
さて女神と言えば連想するアルバムが
コクトー・ツインズ/トレジャー(1984)
その耽美的・神秘的サウンドにより、80〜90年代のイギリス音楽シーンで独特の存在感を発揮したグループです。
「コクトー」といっても「黒糖あめ」とは関係ありません(あたりまえじゃ)。
ついでに言うと、「ジャン・コクトー」とも関係ありません(へえ)。
えーと、グループ名の由来は何だったかな・・・?
忘れたので知りたい人は自分で調べてください(←てきとう)。
このアルバムの全10曲のタイトルは、すべてギリシャ神話に登場する女神の名前からとられています。
エフェクトの効いたゴシックでロマネスクな音の迷宮を、エリザベス・フレーザーのヴォーカルが浮遊。
裏声は天使、地声は魔女を思わせる神秘的な歌唱に下々どもはただひれ伏すのみ。
Aloysius
しかし甘口BGM音楽なのかと思えばさにあらず、
繰り広げられるはかなり酸味の効いた音世界。
呪術的・土俗的・中性的な響きは聴く人を選びますし、加えて言えばかなり地味なんですが、聴けば聴くほど味が出る音楽と個人的には思っております。
ただし聴き過ぎると夜中にうなされたりするかもしれません。
Beatrix
残念なのは、「音楽の女神」である「ミューズ」が含まれていないことです・・・(ご利益ないやん!)。
(2013.2.18.)