親分:本日はみなさまに、たいへん重要なお知らせがございます。
誠に残念なことに、当サイト「木曽のあばら屋」は2011年11月10日をもって・・・・。
ガラッ八:2011年11月10日をもって・・・・?
親分:・・・・・10周年を迎えてしまいましたっ!
ガラッ八:申し訳ありやせんっ、こんなしょーもないサイトを10年も続けてしまいまして!
あばら屋の管理人になり変わってお詫び申し上げます、なにとぞ御容赦くださいますよう。
親分:そーなんですよ、みんなこいつが悪いんですよ、殴ってくだせえ、ののしってくだせえ、それとも腹でも切らせますか。
ガラッ八:勝手に殺さないでくださいよっ!
それにしても、ちょっとした気の迷いから始めたホームページが10年、怖ろしいですねえ。
親分:「木曽のあばら屋」というサイト名は一応、管理人の本名にちなんでいるんだが、実はほとんどなんにも考えずに決めたテキトーな名前。
ガラッ八:木曽地方の廃屋を紹介するホームページにしか思えませんよね。
親分:音楽と本について好き勝手に書き散らかしたホームページとは思わんよな普通。
おまけに管理人は岐阜県在住でも長野県在住でもはない。
ガラッ八:意味不明でまぎらわしい名前つけちゃってスミマセンと申しております。
親分:そういえば「意味不明なタイトル」、クラシック音楽にもたくさんあるな。
ガラッ八:たとえばどんなので?
親分:ベートーヴェン作曲・カプリチオ「なくした小銭への怒り」とか。
ガラッ八:どういう曲なのか見当もつきませんね。
親分:ミヨー作曲・バレエ「屋根の上の牡牛」とか。
ガラッ八:屋根の上にどうやって牛を上げるんですか。
親分:しかし、「タイトルからはどういう曲なのかさっぱりわからんぞ部門」第1位はずばり、
クラウディオ・モンテヴェルディ「倫理的・宗教的な森」ではないだろーか!
ガラッ八:「倫理的・宗教的な森」・・・? それ、音楽のタイトルなんで?
哲学書みたいで堅苦しいですねえ。 「ノルウェイの森」とは関係ないんですかい?
親分:これは、ヴェネツィアのサン・マルコ聖堂楽長を30年にわたって務めたイタリアの大作曲家
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567〜1643)が、
晩年(1641年)に、それまでに作曲した宗教音楽からよりすぐって編んだ曲集だ。
ガラッ八:つまり「マイ・ベスト・宗教音楽」ってことですね。
親分:そうなんだが、この曲集、大量に盛り込みすぎて40曲もあるんだよ。
ガラッ八:そりゃ多いですね。
親分:CDだと軽く4枚だな。
ガラッ八:4枚組ベストですか、よほどの大物アーティストでもセールス的にちょっとキビシイですよ。
親分:まったくその通りで、全曲録音は非常に少ない。
そういう意味でこのコルボ盤(1967録音)は貴重なんだが、
コルボ神父、モンテヴェルディの他の宗教曲も追加して、なんと全68曲も収録している。 CD6枚組だぞ!
ガラッ八:どひゃあー、ひととおり聴くだけでも大変ですね。
親分:しかし甘美なメロディ、澄み切ったハーモニー、まさしく天上の響きの連続。
独唱曲、二重唱曲、合唱曲と編成もいろいろだし、活発な曲、静かな曲、男声・女声入り乱れ、意外と退屈しない。
ガラッ八:たしかに綺麗な曲ばかりですねー、なかなかいいでやんす。同時に眠くもなりますが。
親分:すべて宗教曲ではあるけれど、聴いてるうちにどうでもよくなってくる。 とにかく美しい!
ガラッ八:同感です、こんなしょーもないサイトの10周年の記事にはもったいないくらい良いCDでやんす。
親分:末長く愛聴盤となってくれそうな名盤だが、限定盤なのでご注意ください。
ガラッ八:末長くといえば、このサイトもまだまだ続くんでしょうかねえ。
親分:今のところやめる気はなさそうだな。
みなさま、つまらねえサイトですが、これからも生暖かい眼で見守ってやってくだせえ。
(11.11.10.)