ジェフスキ/「不屈の民」による36の変奏曲
(ラルフ・ファン・ラート ピアノ)


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今日2月14日は土曜日ですが、職場に来ています。 仕事です。
そもそも週休二日のはずですが、そんなものは何年も前から有名無実。
まあ、不屈の根性で働くしかありません。
バレンタイン・デー? 何ですかそれ?
ガ、ガンバルゾー・・・(はあ・・・)

さらに不屈なところを発揮するべく、こうして仕事の合間を盗んでホームページの文章も書いているのです(←なにか間違ってないか?)

こんな日に取り上げる音楽といえば、やはりこれです。


 フレデリック・ジェフスキ(1938〜)/「不屈の民」による36の変奏曲(1975)


チリの革命歌を主題とする、ピアノのための巨大な変奏曲です(演奏時間1時間以上!)
18世紀の「ゴールドベルク変奏曲」、19世紀の「ディアベッリ変奏曲」(少なくとも時間では)匹敵する20世紀の大変奏曲であります。

作曲者ジェフスキは、アメリカ生まれ。
筋金入りの左翼さんだそうで、革命歌を主題にしているのは、そのためです。

こんな歌です
    ↓
   「不屈の民」
 

は、迫力ありますね〜。


政治的な音楽作品というのは昔からありまして、バート「ミサ曲」には、イギリス国教会に対する挑戦の意味合いがあるし、
ベートーヴェン「英雄」は、ナポレオンへの賛美/批判がこめられているし、シェーンベルク「ワルシャワの生き残り」は、ナチス・ドイツに対する痛烈な告発です。

どのような政治的意図がこめられていようと、純粋に音楽として優れていれば残っていくし、そうでなければ忘れ去られます。
さて、ジェフスキの「『不屈の民』変奏曲」は、現代の古典として残ってゆくでしょうか?

   「不屈の民」変奏曲より(作曲者の演奏)
 

もっともこの作品、曲自体は全然政治的でないです。
シンプルで親しみやすい主題をもとに、さまざまな語法と超絶技巧を駆使した変奏が、ひたすらに繰り広げられます。

古典派風、ロマン派風、無調、ミニマル、ジャズ、ブルース、直接弦をはじく内部奏法もあります。
大変聴きごたえのある作品ですが、それにしても長い・・・。
しかも、どういう意図かこのCDは全曲をひとつのトラックにしているので、いま第何変奏なのかさっぱりわからなくなります。

それでも何とか最後まで行きついて、主題がふたたび立ち現れるところ(59分16秒)ではゾクッときました。
感動と言うか、「全部聴き通したぞー!!」という達成感ですね。
「これで自分も『不屈の民』の仲間入りだ!!」
と晴れ晴れした気分で聴き終えることができます。

さあ皆様も「不屈の民クラブ」にぜひどうぞ! (何の勧誘だ)

(09.2.14.)


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