杵家七三/Rhapsody
(2009)




Amazon.co.jp : Rhapsody

HMV : 杵家七三/Rhapsody icon

Tower@jp : 杵家七三/ラプソディー

<曲目>
長沢勝俊「三味線協奏曲(Band Version)」
七三ラプソディー
長唄「都風流」
ロシア・クラシック・メドレー
篠に棹さす・・・


最近、ネット上で話題になっている一本の動画。
        ↓
 

人気ゲームの挿入歌を和楽器アンサンブルで演奏したものらしく、日本を代表する和楽器奏者の方々が真剣に熱い演奏を繰り広げています。
どういう経緯で制作されたのかはよく分かりませんが、とにかくカッコイイ!

ちなみに原曲はこちららしいです。
        ↓
 

この動画で第1三味線(?)を担当しているのが杵家七三(きねいえ なみ)さん。
凛とした演奏姿勢、毅然としたたたずまいが印象的です。
ちなみに動画をアップしたのも杵家さん自身。
ということは彼女がリーダー?
ソロ・アルバムが出ているというので、さっそく聴いてみました。
ジャケットはまるで演歌のようですが、あくまで三味線アルバムです
(なお「傷林果」は収録されていません)。

長沢勝俊「三味線協奏曲(Band Version)」が圧巻。
なぜか3つの楽章がばらばらに収録されていますが、第1楽章は津軽三味線風の速弾き超絶技巧に酔い、
緩徐楽章では三線(さんしん)風つま弾きが沖縄テイストでエスニック。
第3楽章は変拍子を多用した楽しくエネルギッシュな曲です。

 第1楽章
 

「都風流」は、長唄の世界では超有名曲なのだそうですが、私は初聴き。
明治・大正のころの浅草界隈の風情を歌った作品で、唄と2本の三味線で演奏されます。
日本人のDNAをゆすぶる歌い回し、三味線同士の掛け合いなど、とても面白い音楽。
長唄にちょっと興味がわいてきました。

ロシア・クラシック・メドレーは、「くるみ割り人形」「だったん人の踊り」「剣の舞」を、三味線・二十弦箏・尺八の三重奏で演奏したもの。
過激なまでのミスマッチぶりが怪しい魅力を醸し出しています。
寿司桶の中で血の滴るステーキが湯気を立ててるみたいな・・・、チーズ・フォンデュで牛しゃぶを食べるみたいな・・・(しかも食材・調理は超一流みたいな)。
ちょっとした異世界体験、頭がクラクラしてきます。

 

 

いやー、邦楽器って、とってもカッコイイものですね。

(11.8.20.)



「音楽の感想小屋」へ

「整理戸棚」へ

「更新履歴」へ

HOMEへ