カルウォヴィチ/復活交響曲 作品7
劇付随音楽「白い鳩」 作品6
(アントニ・ヴィト指揮 ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団)
Amazon.co.jp : カルウォヴィチ:復活交響曲
Tower@jp : Karlowicz: Rebirth Symphony Op.7
いやー、暑いですね。
猛暑ですが節電も大切。
我が家も夜はエアコン切って寝ているので、暑くて明け方に目が覚めたりします。
おかげで朝から夏バテ・・・。
これではいけない!
元気を出して、そうだ、復活するんだ! 夏バテからの復活だ!
というわけで、最近リリースされたカルウォヴィチの「復活交響曲」を聴いてみました(←なんつうムリムリな前ふり)。
こ、これは・・・
とてもいい曲ではありませんか!
ミェチスワフ・カルウォヴィチ(Mieczyslaw Karlowicz, 1876〜1909)は、
ポーランド作曲界の希望の星と言われながら、スキー中に雪崩に巻き込まれ、32歳で亡くなった気の毒な人。
「復活交響曲」作品7は、27歳の時の作品。
「逆らえぬ運命に対して、悲劇から勝利にいたる魂の精神的な戦いを描いた」・・・んだそうですが、
そういう文学的辛気臭さはほとんど感じられません。
たぶん根が明るい人だったんでしょう、若さ炸裂の「元気印交響曲」と呼んであげたい。
作風はチャイコフスキーをベースに、ブラームスとR・シュトラウスを加えて軽くひと煮立ち、
ひとつまみのドヴォルザークを足してよく混ぜたあと、トッピングに初期マーラーを振りかけた感じ。
どこを切ってもロマン派王道、剛速球一本勝負、行くが男のど根性ですよ、聴けばスカッとしますよ。
第1楽章こそ暗めの序奏で重々しく始まるものの、主部は力強くたくましく「どこからでもかかってきなさい」的オーラ。
第1楽章
夢見るような第2楽章、ため息こぼれるような切なさ、ほろりと濡れる抒情の気配にしんみり。
第2楽章
第3楽章のスケルツォは一転、若々しく正面からぶつかってきます。
第3楽章
そしてパワフルなフィナーレ、どうだどうだどうだと押し寄せてくる音の奔流と、荘厳なコラールが交錯。
最後はひとつパーッと派手に行きましょう!と盛り上がる盛り上がる。
第4楽章
いやあ、これはいいっ! いいですなあ!
ロマン派大規模管弦楽曲好きのあなたに強力にオススメです!
でも、かなり「熱い」曲ですから、この時期に聴くのは、真夏日に庭でバーベキューをするのに近いものがあります。
「夏は松岡修造の顔は見たくないなあ・・・」と仰る方には正直ちょっとアレですかねえ。
でも、私などは思わず「元気があってよろしいっ!」と言いたくなってしまうファイト一発交響曲なのであります。
(11.8.12.)