ガーシュイン/ピアノ協奏曲&ラプソディ・イン・ブルー
(アンドレ・プレヴィン独奏 アンドレ・コステラネッツ指揮)
1960年録音




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おお、この名盤がCD化されたとは!!

ガーシュインピアノ協奏曲ラプソディ・イン・ブルー

ラプソディ・イン・ブルーのほうは、TVドラマ「のだめカンタービレ」のオープニング・テーマとしてかねてから人気も高く、
ますますご清祥のこととお慶び申し上げるきょうこの頃ですが、それほど有名でないのがピアノ協奏曲
でもこれ実は全盛期のガーシュインが才能のすべてを注ぎ込んだ名曲でございます。
雰囲気は、ラプソディ・イン・ブルーをちょっと上品&重厚にした感じ。
じっくり・ていねいに作られていて、聴き飽きません。

このピアノ協奏曲を、アンドレ・プレヴィンは1960年、71年、84年と3回も録音しています。好きなんでしょうね。
後になるほど磨きがかかり、格調高くなりますが、その反面失われたものも。
熱くJAZZYなノリ、荒削りな勢いの良さという点では、やっぱり1960年にハリウッドで録音されたこの盤がサイコー。
当時31歳のアンドレ・プレヴィンはジャズ・ピアニストとしても数々の名盤を録音中、
そのイキオイで臨んだガーシュイン、バックはジャズや軽音楽を得意とするコステラネッツ
きわめて粋で洒落た名演奏となりました。

全曲ほぼすべて聴きどころですが、あえてあげるならば、

第1楽章・第2主題のはじけるようなリズム(5分28秒〜)、
終結部・やんちゃな若ウマのようにテンポを速めて軽やかに走り抜けるピアノ(11分17秒〜)。

 

第2楽章、ブルージーなミュート・トランペットがじっくり歌う長いイントロ(ムード満点!)に続くピアノ主題のツンと澄ました可愛らしさ、洒落た歌いまわし(3分25秒〜)。
10分11秒〜のクライマックスは、作曲者名を伏せて聴かせたら、「ラフマニノフのピアノ協奏曲?」と答える人続出のロマンティックが止まらない箇所。

 

第3楽章
は荒々しいロンド、それまでの主題が順次回想されます。
最後に第1楽章第1主題が堂々と再現されるなど、構成的にも押さえるとこ押さえてます。

 


ラプソディ・イン・ブルーも、小股の切れ上がったJAZZYな演奏。
クラシックの交響楽団とは一味違います。
オーケストラも含めてジャズ寄りのラプソディ・イン・ブルーが聴きたかったら迷わずこの演奏です。

 

この録音、永らくCD化されなかったので、すっかりあきらめていたのですが、今になって出るとは・・・。
もう他の演奏聴く気がしなくなっちゃいます。

(07.9.16.)


2度目の録音(1971)

3度目の録音(1984)
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