ケン・リュウ/紙の動物園
Ken Liu/The Paper Menagerie and Other Stories
(古沢嘉通:編 訳 早川書房 2015)



Amazon.co.jp : 紙の動物園 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)


ぼくの母さんは中国人だった。
母さんがクリスマス・ギフトの包装紙で作る折り紙の虎や水牛は、魔法で命を吹きこまれて生き生きと動いた。
しかしアメリカ生まれの僕にとって、英語を話せない母さんは恥だった・・・。
ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞・史上初の3冠に輝いた「紙の動物園」
小惑星が衝突する寸前に地球を脱出した宇宙船の日本人乗組員の回想と犠牲を詩情豊かにうたい上げたヒューゴー賞受賞作「もののあはれ」
日本とアメリカを結ぶ海底トンネル着工により第二次世界大戦が回避されたもう一つの歴史を描く「太平洋横断海底トンネル小史」
忘れ去られた植民惑星に不時着した女性が、中国古来の食事法により健康と愛情に目覚める「心智五行」
妖狐の娘「艶」と妖怪退治師「ぼく」の数奇な流転を描く「良い狩りを」など、
怜悧な知性と優しい眼差しが交差する全15篇を収録した、現代アメリカSFの新鋭がおくる短篇集


仕事が早く終わったので、ジムのプールで1500mほど泳いでから帰宅。
消費した体脂肪を補給するべく、食卓に置いてあった肉の煮つけと出汁巻き卵(←ニョウボの昼食の残り)をつまみに晩酌開始。
サイドカーとギムレットを飲みました。
出汁巻き卵を食べながらカクテル飲めるのは家飲みの醍醐味、バーではなかなかできません。
もっとも、「合うのか?」と問われれば「微妙」と答える用意があります。
また、へっぴり腰でシェイカー振ってるとニョウボに笑われるという欠点があります。

飲み終わったころに夕食が出来あがりました。
まだ帰省中の長女と3人で、たらふく食べました、ビールもぐびぐび。
やはり娘がいると賑やかで楽しいです。
家族って良いものです。

 しかしまあ、腹が引っ込まんわけだなあ・・・。

さて家族といえば、最近読んだこの短編集には、様々な家族・親子が出てきます。

 ケン・リュウ/紙の動物園

SF短編集ですが難解なところはなく、表題作を含めファンタジーぽい作品が多いです。
中国系アメリカ人らしくアジアン・テイスト満載、ウエットでセンチメンタルな雰囲気も好みです。
日本人としてはちょっとこそばゆくなるところもちらほら。
どの短編も完成度が高く、純粋に小説として最高に魅力的でした。

そして先述したように様々な親子が登場し、それぞれの愛情の形を見せてくれます。
中国生まれの母を厭うアメリカ生まれの息子、
自分たちは地球とともに滅びても息子は宇宙船に乗せてくれと懇願する両親、
不老不死の処置を受ける母と処置を拒否して老いてゆく息子、
失った娘の代わりに人間と見まごうほどの少女ロボットを作り続ける天才女性工学者。

著者の自由奔放な想像力の翼に乗り、万華鏡のような小説世界を飛び回れます。
現代最高の奇想が凝縮された短編集、カクテルでもちびちびやりながらページをめくりたいものです。

(2015.09.04.)

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