オンド・マルトノのための作品集(Naxos 8.555779)
トーマス・ブロッホ(オンド・マルトノ)



Amazon.co.jp : オンド・マルトノのための作品集

戦国時代、さまざまな音頭を歌い踊ることを得意とする、ひとりの足軽がおりまして、
まわりの者から「音頭丸」と呼ばれておりました。
この音頭丸、見かけによらず剛の者、輝かしい武勲を打ち立て、ついに一国一城の主となりました。
そんな彼のことを人は「音頭丸殿」と呼んだのでありました。
これが「オンドマルトノ」の由来です。

・・・・というのはもちろん嘘で(誰が本気にするかっ!)、
「オンド・マルトノ」は、1928年にフランスのモリス・マルトノが発明した電気鍵盤楽器です。
シンセサイザーのご先祖のようなもの、というイメージですが、全く別物かも。 よくわかりません。
喜太郎の「シルクロード」みたいな、宇宙的で幻想的な電子音を奏でます。
フランスの作曲家を中心に、この楽器を使った音楽はいくつか書かれていて、
おそらくいちばん有名なのが、飯庵、じゃなかったメシアンの「トゥーランガリーラ交響曲」でしょう。 これは名曲。

さて、このCDは、オンド・マルトノの曲をたっぷり10曲も詰め込んだ一枚です。
メシアンとマルティヌーの作品が1曲ずつ収録されているほかは、知らない現代作曲家ばかり、
演奏者トーマス・ブルッフの作品も3曲含まれています(あまり曲がないのかな・・・)。

 メシアン:Feuillets Inedits 4
 (幻想的で美しい・・・)

 マルティヌー:幻想曲
 (室内オーケストラとオンド・マルトノのための一種の協奏曲)

プログレッシヴ・ロックとしか思えない曲(EL&Pをホウフツ!)、ジャズ・テイストたっぷりな曲、
「癒し系」ミュージックから、そのままホラー映画に使えそうな音楽まで、ヴァラエティたっぷりの73分間。
ナクソス・レーベルですから、お値段は1000円以下です。

不思議な音楽、妙な音が聴きたい方に大推薦します。
もう、怪しさ大爆発! 変さ加減は、この私が力強く保証したします。

 ブロッホ:Euplotes 2
 (SFホラー映画の音楽みたい)

 ブロッホ:Suite Suite より A Name
 (メロディックで美しい小曲、でもどっか変)

(04.10.17.記)


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