おとぎ話・忘れられた調べ 〜 メトネル作品集
(イリーナ・メジューエワ)
(DENON COCO−70756)
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Tower@jp : おとぎ話・忘れられた調べ〜メトネル作品集
「デンオン・クレスト1000」からの一枚。
ニコライ・メトネル(1880〜1951)はロシア生まれのコンポーザー・ピアニスト。
スクリヤービンの兄弟弟子にして、ラフマニノフの親友であった人です。
最近再評価が進んではいますが、まだそれほど知られているとは言えません。
作風は、乱暴に言えばラフマニノフとショパンを足して2で割った感じ。
繊細で上品で優雅で、節度あるピアノの響きは、言い換えればインパクトが弱いかな、やっぱり。
もっと刺激的だったり、土俗的だったりするほうが、一般受けしたかも。
20世紀前半に、19世紀的な浪漫全開で技巧的なピアノ曲を作り続けた点など、
ラフマニノフとキャラがかぶってるのも、損していますね。
(ラフマニノフほどの濃厚さ、ねちっこさはありませんが。)
しかし刺激が強いものは、飽きるのも早いもの。
メトネルの手堅く・美しく書かれた音楽は、繰り返し聴いても飽きませんから、
味わい深いうえに、とっても経済的です。
トラック1「おとぎ話 作品20の1」のメロディの美しさ、
トラック12「祝祭の舞曲」の華やかさ・賑やかさ(でも上品)など、実にいいです。
イリーナ・メジューエワは、ロシア生まれで現在は日本を本拠地にしているピアニストで、
メトネルの熱心な紹介者として知られています。
おとぎ話 作品20 (このCDの演奏ではありません)
(05.2.19.記)