アンソニー・ホロヴィッツ/メインテーマは殺人
(山田蘭・訳 創元推理文庫 2019)



Amazon : メインテーマは殺人 (創元推理文庫)


葬儀会社を訪れ、自らの葬儀の手配をした数時間後に自宅で絞殺された資産家の老婦人。
彼女は、自分の死を予見していたのか?
作家アンソニー・ホロヴィッツは元刑事のホーソーンから、この事件を捜査する自分を本にしないかと誘われる。
ミステリ作家が自らをワトスン役に配した、謎解きの魅力全開の犯人当て。

アンソニー・ホロヴィッツ/メインテーマは殺人

「カササギ殺人事件」より面白かった!

作家アンソニー・ホロヴィッツ自身がワトソン役を務め、探偵役ホーソーンはシャーロック・ホームズ風キャラクターに仕立てられています
(ホロヴィッツはコナン・ドイル財団から公認されてホームズものの長編小説も書いています)。
腕利きのエンタテインメント作家だけあって、ストーリーは練りに練られ、読者を退屈させません。
自身の過去作品への言及(というかPR)もあちこちにちりばめられ、商売人ですなあこの人、読みたくなっちゃうじゃありませんか。
映画の脚本も手掛けるそうで、捜査の合間にスティーブン・スピルバーグとピーター・ジャクソン(ロード・オブ・ザ・リングの監督)と打ち合わせをするシーンもあります。
結局ボツにされるんですが・・・。

文章が簡潔でわかりやすく、翻訳ものにありがちな持って回った言い回しがないのも好感度大。

 とにかく読みやすいのです!

犯人と動機の意外性もなかなかで、最後まで楽しめました。

こりゃイギリスの東野圭吾ですね。
さらりと読める高水準のレディメイドなミステリ。
まあミステリに文学性とか社会性とか人間の心の闇とかが描かれていないと不満を感じる読者には食い足りないかもしれませんが、
シンプルに謎解きを楽しむエンタテインメント小説として憎らしいほどに完成されています。

ホーソーンものはシリーズ化されるそうです、こりゃ読まなきゃ。

(2020.10.09.)

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