レグレンツィ/バレッティとコレンティ 作品16
(Il Trattenimento Armonico 2023録音)



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 バレッティ 第1番
 

やあみなさん、こんにちは。
私、17世紀ヴェネツィアを代表する作曲家、ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626〜90)でございますっ!


  場内、シーン・・・


えーと、私のこと知りませんか?

サンマルコ大聖堂で楽長やってたんですけど!
ヴェネツィア音楽界のトップですよ!
あのモンテヴェルディも務めた名誉ある地位ですよっ!!

それからトマゾ・アルビノーニの師匠でもあったんですよ私!
そうそう、サンマルコ大聖堂の楽団にはジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィヴァルディというヴァイオリン奏者がいましてね、
その息子がアントニオ・ヴィヴァルディという子で、ちょっと面倒見てやったりもしましたっけ。

 コレッティ 第2番
 

バロック・ソナタの発展にも貢献したんですよ。
グラーヴェから始まる緩急緩急の「教会ソナタ」と、舞曲中心の「室内ソナタ」の枠組みを最初に作ったのは私だと言われているのです。
まあ、あとを引き継いで仕上げをしたコレルリのほうが有名になってますけど。

トレルリスカルラッティにも影響を与え、17世紀後半のヴェネツィア音楽界の中心的存在だったんですがねえ・・・。

 バレッティ 第6番
 

「バレッティとコレンティ 作品16」

これは1671年ごろに作った舞曲集ですな。
バレッティはイタリア語の「balletto(踊り)」に由来する、軽快で活気のある2拍子の舞曲。
コレンティはイタリア語の「corrente」(流れ)に由来する、3拍子の舞曲「クーラント(courante)」のことであります。
「バレッティ」と「コレンティ」を交互に9曲ずつ収録しておりますが、肩の凝らない音楽なので、難しいことは考えずに気楽に楽しんでもらいたいですな。

 コレッティ 第9番 (シャコンヌ型式となっております)
 

このCDはこの曲集のはじめての全曲録音でしてね。
いやー、われながらいい曲ばっかりだと思いますなあ。

 ・・・なんで忘れ去られてしまったんでしょうか、私?

(2025.08.10.)

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