「金刀比羅宮のすべて」展(2004年 9.17.〜12.12.)
(於 香川・金刀比羅宮)


昨日(10月24日)、車で30分ほどのところにある金刀比羅宮(こんぴらさん)に行ってきました。
現在、「金刀比羅宮のすべて」展が開催中、
円山応挙・伊藤若沖などのふすま絵・屏風絵の名作を見ることができます。


前回こんぴらさんに行ったのは、30年近く前、記憶もオボロゲですが、
階段の多さは強烈に印象に残っています。
応挙は見たいが、あの階段がなあ・・・ と思っていたら突然、オウキョならぬニョウボが、
「天気もいいし、皆でこんぴらさんに登ろう!」と宣言。
「それはボウキョだ!」と、突っ込むいとまもなく、キュウキョ、こんぴら参りが決定しました。

金刀比羅宮は、香川県琴平町の山の上にある神社で、本宮までは785段の階段を上らねばなりません。
まだまだ登り足りない人は「奥の院」というところまで、合計1300段以上の階段登りを楽しめますが、
私には300段でも充分すぎる。
なんとか一家で登りきり、本宮にお参り。 お目当ての絵のある書院まで、今度は少し降りますが、
「登りより降りのほうが危ない」というのは本当です。
すでに満面の笑みを浮かべている両膝が、突然「うきゃきゃっ!」と爆笑しそうになり、
何度か転げ落ちるのではないかと思いました。
そこへいくと子供たちは元気です。 体重が軽いのは有利ですね。

歴史の重みを感じさせる書院の建物に上がりこんで、絵を見て回ります。
円山応挙、伊藤若沖らの名作に圧倒されます。一般公開は125年ぶりとか。
応挙のふすま絵は90面と大量、若沖は数こそ少ないですが花丸図という傑作が見られます。
四方のふすま全てが、応挙晩年の傑作という至宝のような部屋の中で
「ここのタタミ、きれい〜」と腰が砕けることを言う娘たち、
それでもなんとか幽玄とワビの世界を堪能しました。 (そりゃ確かにウチのタタミは色あせてきてるけどね)

書院からさらに降ると、別の建物で高橋由一展が行われていました。
日本の洋画黎明期を支えた巨匠と言われる高橋(パンフレットの受け売りです)、
「鮭」という縦長の絵が有名ですが、それ以外にも、鯛とか貝とか鰹節とか、海産物を描いた絵が多かったです。
とくに鯛は、「一番美味しそう」ということで、妻と意見が一致いたしました。


高橋由一 「鯛」

無事にふもとまで降りきり、芸術と運動を同時に堪能した一日となりました。
一日たってもまだふくらはぎが張っています。

(04.10.25.記)

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