グリーグ/叙情小曲集(全10集 66曲)
(アイナル・ステーン=ノックレベルグ独奏)


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ガラッ八:2007年も、もう残り少ないでやんすねえ。

親分:今年は、シベリウスの没後50年、グリーグの没後100年と、北欧の作曲家に縁のある年だったな。

シベリウスグリーグですか・・・どちらもあまり聴かないなぁ。

ヤン・シベリウス(1865〜1957)は交響詩「フィンランディア」組曲「カレリア」、7曲の交響曲ヴァイオリン協奏曲など、
  たくさんの人気作品を持つ巨匠だ。熱狂的なファンも多い。
  対するエドゥアルド・グリーグ(1843〜1907)は、よく知られているのはピアノ協奏曲ペール・ギュントくらい。
  小粒感は否めないなぁ。

:はあ、小粒ですか。

:ちなみに北欧人のわりに背も低くて、160センチなかったらしい。
  それにしてもこのHPの管理人は、相変わらずマイナー指向。 
  シベリウスとグリーグなら、グリーグのほうがいいなんて言うんだよな。

:本当にひねくれた野郎ですねえ。(・・・おいおい)

:シベリウスの交響曲が、何度聴いてもよくわからんらしい。

:人間的に浅いんですよきっと。(・・・ほっといてくれ!)

:さて、グリーグのライフワークは、1864年から1901年にかけて作り続けられた叙情小曲集だ(足掛け38年!)。
  ノルウェーの民族感情に根ざした、親しみやすいピアノ小品集。全10集、66曲からなる。
  テクニック的にもそれほど難しくない曲が多く、楽譜もよく売れたらしい。

:へえー、良かったですねえ。

 トロルドハウゲンの婚礼の日 (明るく晴れやかな人気曲)
 

:一般受けはしたが、批評家受けは悪かった。
  安易にヒット曲を量産しているみたいに言われたんだな。
 「私の音楽がホテルのロビーで、あるいは女学生たちによって演奏されているからといって誰が批判できるでしょうか。
 こうした人気は好ましいのですが、代価も高いのです。私の作曲家としての評価は傷つけられ、批評家は私をさげすみます」
と記している。

:なんだか贅沢な悩みに思えますけどねえ。

:いまだに世界中で親しまれていることが、音楽としての質の高さを証明している。
  綺麗で趣味が良い小曲のオンパレード、真剣に聴いてもいいし、BGMとして軽く聴き流してもいい。
  美しいメロディがいっぱいだから、多少ピアノが弾ける人なら、楽譜を買って自分で弾くのも楽しいと思うな。
  

 メロディ
 

:確かに、どことなく北国っぽい感じの、ロマンティックな曲が多いですねぇ。
  1曲2〜3分くらいと短いのも、退屈しなくていいですねえ。

:内容に関してはWikipediaに詳しく書いてあるが、
  「妖精の踊り」「羊飼いの少年」「小人の行進」「彼女は語る」「トロルドハルゲンの婚礼の日」「あなたのそばに」など、
  各曲に親しみやすいタイトルがついているのもポイントだな。
  第10集の最後の曲「思い出」で、第1集の最初の曲「アリエッタ」の旋律を再登場させ、
  きれいに全曲を閉じているのも美しい。

 アリエッタ (第1集の第1曲)
 

 思い出 (第10集の最後を飾る曲。「アリエッタ」が回想されます)
 

:でも、全曲だとCD3枚にもなっちゃうんですね。

:どれか1枚なら、最高傑作といわれる第5集が収められているのが、おすすめかな。

:まんなかのやつですね。

 小人の行進 (第5集に収録されているとっても有名な曲)
 

:寒い冬の夜、暖炉の傍らで揺り椅子に揺られながら聴くと気持ちよさそうな音楽だ。 ブランデーなんか飲みながらな。

:えっ、親分の家に暖炉なんかありましたっけー?

:ねえよ、ねえから・・・しょうがねえな、カセットコンロでどうだ。

:揺り椅子もないですよねぇ。

:ねえよ、ねえから、かわりにコタツに入って座椅子にでもすわるか。

:ブランデーはあるんですかい。

:ねえから、日本酒だ!

:カセットコンロにコタツに日本酒とくれば・・・こりゃあ今夜は鍋ですね、親分!

:お、おお、そうだな・・・って、な、なんでグリーグの叙情小曲集から鍋になるんだぁ・・・?

(07.11.25.)


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