われは甦りなり(死者のためのグレゴリアン・チャント)
(ナクソス 8.553192)
Amazon.co.jp : われは甦りなり・死者のためのグレゴリアン・チャント
Amazon.co.jp : Ego sum Resurrectio: Gregorian Chant for the Dead
グレゴリオ聖歌のアルバムは5〜6枚持っていますが、いちばん気に入っているのは、これです。
なんだかゾンビのひとりごとのような、えぐいタイトルがついてますが、
じつは清澄な静けさにあふれた、グレゴリアン・チャントの世界を堪能できる一枚です。
男声のソロが短いフレーズで先導し、それに女声コーラスが唱和する形で進んでゆきます。
中世の教会で、男性と女性がいっしょに聖歌を歌うことがあったかどうか知りませんが、とても美しい効果をあげています。
ただこの調子で延々74分続きますので、集中して全曲を聴くのはちょっと非現実的でしょう。
ひとりの時間のBGMとして愛用しています。
全体の流れとしては、正統的な「死者のためのミサ」の形式にのっとっていて、
「レクイエム」でおなじみの「怒りの日」や「サンクトゥス」なども出てきますが、
べつにグレゴリオ聖歌の知識などなくても(私もあんまりありません)、
このCDの美しさを味わうにはなんら差し支えありません。
1994年、イタリアの教会での録音、残響をたっぷり含んだ柔らかい音もとても魅力的です。
In Paradisum (楽園にて)
(02.2.27.記)