ジョヴァンニ・ガブリエリ/ピアノとフォルテのソナタ ほか
(フィラデルフィア・ブラス・アンサンブル ほか)




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去る1月15日(土)は、次女(中2)の出場する、吹奏楽アンサンブル・コンテスト・県大会でした。
ジャンルは金管八重奏で、次女のパートはトロンボーンです。

先月行われた市大会は聴きに行けなかったのですが、
さすがはわが子、見事勝ち上がって、県大会に駒を進めてくれたのですっ!

「よっしゃー、応援じゃー! 旗を振れ! 横断幕出せー!」 といきたいのはヤマヤマですが、
音楽のコンテストなので、静かに聴かないと追い出されます。
しかたがないので家族3人で座って静かに聴いて拍手しました(←それが普通です)


曲目は、ジョヴァンニ・ガブリエリ(1557〜1612)「ピアノとフォルテのソナタ」(1597)。
わずか5分足らずの小曲ですが、じつは音楽史のうえでは大変重要な作品

 ガブリエリ:ピアノとフォルテのソナタ(このCDの演奏ではありません)
 

第一に、この曲は、史上はじめて「ソナタ」と名付けられて出版された曲なのであります。
「演奏する」という意味の「ソナーレ」が語源で、とにかくこれがはじめてなのだそう。

第二に、使用楽器がきちんと指定されていること。
合奏曲では、どうやらこれもはじめてらしいのです。
ちなみに編成は、
第1群:コルネット、アルト・トロンボーン×2、テナー・トロンボーン
第2群:ヴィオール、アルト・トロンボーン×2、バス・トロンボーン
 の8声部。
もっとも現代では、ヴィオールのかわりにコルネット(トランペット)を使って金管八重奏で演奏することが多いです。
ガブリエリさん怒ってないかな。

第三に、はじめて楽譜に「ピアノ(弱く)」「フォルテ(強く)」の指示が書き込まれたこと。
「ピアノとフォルテのソナタ」というタイトルは、これに由来します。
けっして「ピアノ・ソナタ」ではないのであります。
ふたつの楽器群が左右に分かれて掛け合いで演奏するステレオ効果と、音量の強弱による効果という、
当時としては非常に新しい、立体的な音響が人気を呼んだそう。
思えばこれが、「演奏の仕方を作曲者が指定」した始まりだったわけです。

その後、アレグロ、アンダンテなどの速度用語があらわれ、
さらに、カンタービレ、アパッショナートなどの発想用語が登場しました。

そしてしだいに作曲家は勝手放題なことを指定するようになり、
シューマンは、「どこまでも幻想的にかつ熱情的に」 「ざわめくように、そして華麗に」などとややこしいことを要求するし、
チャイコフスキー「悲愴」の提示部の終わりに「pppppp」(ピアノ6つ!)などと指定するし、
挙句の果てにサティ「歯痛の夜ウグイスのように」 「タバコがない。さいわいボクは吸わないのだ」
などとわけわからんことを楽譜に書きこんだりするのであります。 楽しいな。

・・・そうか、すべてはガブリエリから始まったんだ・・・。
まあ、ガブリエリが始めなくても誰かが始めたでしょうけど(←コラコラ)


ところで、次女たちのアンサンブル・コンテストの結果は・・・。

 みごと「金賞」でしたっ!!

しかし、順位的に次の四国大会には進めません。 いわゆる「ダメ金」です。
次女は「まあいまの実力から言ってこんなものかなあ」と納得しながらも、ちょっと残念そう。
女房は、朝練続きの日々が終わってホッとしています。

(11.1.19.)


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