エルガー/ヴァイオリン・ソナタ & 小品集
シモーネ・ラムスマ(vn) 三浦友理枝(pf)
(Naxos 8.557984)
Amazon.co.jp : Elgar: Violin Sonata
Tower@jp :Elgar/Violin Sonata
HMV : Elgar/Violin Sonata
私が学生時代を過ごしたロンドン郊外の下宿には、さまざまな人種の若者たちが暮らしていました。
家主のウェスト夫人はエルガーの愛好者、中庭に面したリビングには古いアップライト・ピアノが置かれ、
午後のお茶の時間に、いろいろな曲を聴かせてくれたものでした。。。。
・・・というのは嘘ですが、ついそんなことを空想してしまう、素敵なアルバムです。(イギリス、一度行ってみたいなあ)
エルガーのヴァイオリン・ソナタは、のだめカンタービレのカッチョイイ演奏シーンのおかげで一躍大人気となった名曲。
MIDORI盤 がよく売れているそうですが、私は未聴(メニューイン盤を持ってました)。
しかし、ナクソスからこのたびリリースされたこのCDもなかなか良いです。
オランダ生まれの若いヴァイオリニストシモーネ・ラムスマ、情熱的でロマンティックな演奏ですねぇ。
嵐のような第1楽章冒頭から、聴くものを音楽の中に引きずり込む力を持っています。
一転、第2楽章「ロマンス」では、風の流れや木の葉のそよぎを感じさせてくれる、デリケートな演奏。
エルガーの妻アリスは、このソナタについて「とらえどころがない、繊細な”森の音楽”」と語りました。
そして第3楽章の、スケールの大きいこと。 華々しいです。 若々しいです。 輝くようです。
ヴァイオリン・ソナタ 第1楽章
ピアノは、最近売り出し中の三浦友理枝、息の合った、美しいアンサンブルを聴かせてくれます。
プライベートでも、友人同士のようですね。
三浦友理枝の公式HP → クリック
さて、ソナタも良いですが、そのあとがまた素晴らしいです。
エルガーのヴァイオリンとピアノのための小品が、11曲も収められています。
エルガーのヴァイオリン曲といえば、「愛の挨拶」が突出的に有名ですが、
じつは素晴らしい曲がたくさんあるのですねえ。 イギリス紳士らしい、ジェントルでノーブルな作品ぞろい。
時間を忘れて聴き入ってしまいました。
ロマンス 作品1
昼の歌 作品15−2
(06.10.29.)