フランス近代ピアノ・トリオ選
(ジャック・ルヴィエ:ピアノ ジャン=ジャック・カントロフ:ヴァイオリン フィリップ・ミュレ:チェロ)


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<曲目>
ドビュッシー/ピアノ三重奏曲
ラヴェル/ピアノ三重奏曲
フォーレ/ピアノ三重奏曲 作品120



梅雨が明けたらリビングのカーペットを片付けようと、ずっと思ってました。
きょうは土曜日、カンカン照りだし、仕事も休みなのでちょうど良いと、
ニョウボとふたりで掃除機をかけ、ベランダの手すりに干しました(結構重い)

長いこと干していませんでしたから、干しがいがあるというもの。
ダニどもの断末魔の叫びが聞こえるようですよ、わっはっはっは(←危ないやつ)

ひと仕事(というほどでもないですが)終えて、くつろぎながら聴くのは「フランス近代ピアノ・トリオ選」
三人の作曲家によるピアノ三重奏曲の名品コレクションです。
この名盤、いつのまにか1000円で手にはいるようになっているのですね(私は3000円で買いました・・・)。

19歳の若きクロード・ドビュッシー(1862〜1918)が、
チャイコフスキーのパトロンでもあったフォン・メック夫人のために書いた、若々しくみずみずしいピアノ三重奏曲。
美しいメロディが惜しげもなくちりばめられ、ほとばしる才能を痛感。

 

第一次世界大戦への従軍を控えた39歳のモーリス・ラヴェル((1875〜1937)により、
死を覚悟しての「音楽的遺言」として書き上げられた、毅然たるピアノ三重奏曲。
透明で澄んだ、緊張度の高い名作です。

 

そして78歳のガブリエル・フォーレ(1845〜1924)が、死の前年に書いた、静謐で簡潔な淡彩画のようなピアノ三重奏曲。
澄んだ小川のように自然に流れてゆく音たち。
どこにも力が入っていない融通無碍の境地へいざなわれます。

 

19歳、39歳、そして78歳・・・
人生のさまざまな時期に書かれた3作品、不思議なまとまりをもって耳に届きます。

のんびり聴き入っていたら、カーペットを取り込むのを忘れたまま日が翳ってしまいました。
・・・明日は日曜日ですが仕事です。

(08.7.12.)

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