ヴィヴァルディ/歌劇「試練の中の真実」(ハイライト)
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HMV : 「試練の中の真実」(ハイライト)
「汝オペラを聴かずしてヴィヴァルディを語るなかれ」 とは、かの有名な「バロック音楽十戒」のひとつです。
ちなみにほかには
「アルビノーニのアダージョをバロック音楽と呼ぶべからず」
「イ・ムジチを馬鹿にしてはいけない」
などがあります(ウソ)。
とにかく、ヴィヴァルディはいまオペラが熱い!のです。
聴かずして語るなかれなのです。
というわけで聴いてみたのです。
歌劇「試練の中の真実」(ハイライト)
・・・・・・ハイライトかいコラっ!!
いやあー、だって全曲盤は3枚組ですよ3枚組。
おまけにレチタティーボっていうんですか、あの歌ってるのか喋ってるのかわからない部分がエンエン続いたりして、
なかなか辛抱たまらんのですわぁー。
しかしこのハイライト、さすがに聴かせてくれます。
3枚組から聴きどころを1枚に凝縮しているのですから当たり前ですが、一瞬たりとも退屈することなく聴き終えてしまいました。
ストーリーはといえば、ふたりの兄弟王子が、王位を争ったり、女を争ったり、
おお骨肉の修羅場かと思いきや、最後は仲直りしてめでたしめでたしという、そんなオハナシみたいです・・・(適当)。
まあ、ストーリーはどうでもよろしいのです。
次々に繰り出される超絶技巧の限りを尽くしたアリアの波状攻撃!
惜しみなく注ぎ込まれる美麗なメロディの数々!
そしてアクセント強調しまくりの超アグレッシヴな演奏!
「試練の中の真実」より「あの美しく誇り高いお顔だけが」
そう、演奏にはかなり度肝を抜かれます。
序曲から、一体何が始まったのかと思わず起き上がってしまいました(寝ながら聴いてました)。
ほとんど古楽器を使ったロックです。 いえー、ロケンロー!
そして無茶苦茶な(失礼)伴奏にもしっかりぴったり合わせる
歌手の皆さんのアクロバティックなまでのパフォーマンス!
もちろんしっとり美しい感情表現にも不足せず。
王子役をカウンターテノールやコントラルトが歌うのもなかなか倒錯的でよろしい。
いやあこれはすごいわ・・・。
なんか全曲盤ほしくなってきましたよ(←思う壺)。
「試練の中の真実」より「暗い雲と嵐のあとに」
(09.3.27.)
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