ボリス・ブラッハー/コンチェルタンテ・ムジーク、パガニーニ変奏曲、ピアノ協奏曲第2番
(ヘルベルト・ケーゲル指揮 ドレスデン・フィル 1980録音)



Amazon.co.jp : Blacher: Orchestral Works, Piano Concerto No.2

HMV : ブラッハー/管弦楽作品集 icon

<曲目>
コンチェルタンテ・ムジーク
パガニーニの主題による変奏曲
ピアノ協奏曲第2番



最近ちょっと気になっている作曲家、ボリス・ブラッハー(Boris Blacher, 1903〜1975)。
20世紀に西ドイツで活躍した人で、生年はハチャトゥリアン(1903〜1978)と同じで、没年はショスタコーヴィチ(1906〜1975)と同じです。
作風は基本的に前衛ではなく、ショスタコーヴィチとバルトークを足して2で割って、ジャズのフレイバーを振りかけた感じ。
ただし晩年には電子音楽に手を出したりもしたようです。

 You Tube/ブラッハー:エレクトリック・インパルス(1965)
 
 (これはこれで面白いけど・・・幸いこのCDには収録されていません)


このCDはブラッハーの代表的管弦楽作品を3曲収めたもの。前衛ではありません。
「コンチェルタンテ・ムジーク」(1937)は、初期の代表曲。
10分足らずの曲ですが、ユーモラスで洒落ていて、初期のバルトークを遊び人にしたみたいな気のきいた作品。
ラスト近く、既出の主題が対位法的に組み合わされて再現されるクライマックスはコーフンものです。
正直、バルトーク「管弦楽のための協奏曲」より、こっちが好きだな、短いし。

 You Tube/ブラッハー:コンチェルタンテ・ムジーク
 


「パガニーニの主題による変奏曲」(1947)
「パガ変」といえば、もっとも有名で人気なのはラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」(1934)ですが、
ラフマニノフのロマンティックでセンチメンタルでアマアマな世界に「ケッ」と言いたくなったらオススメなのがブラッハーのこの曲。
知的で硬派でジャジーです。
主題との関連はなかなか聞き取れなかったりしますが、グイと引き締まったマッシヴな響きのカタチはどこから見てもスタイル抜群、
リズムの切れ込みもシャープでキビキビ、筋肉質で逞しい変奏曲の傑作。

 You Tube/ブラッハー:パガニーニの主題による変奏曲
 

「ピアノ協奏曲第2番」(1952)
これまた非常にノリが良くて楽しい協奏曲。
「可変拍子」というブラッハー独自のリズム技法を使って書かれているそうですが、小難しいところは全くありません。
無駄なく構成された20分足らずの曲で、ヴィヴィッドな動き、チャーミングな旋律、ジャズっぽいセンスが楽しく、
あっという間に聴き終えてしまいます。

 You Tube/ブラッハー:ピアノ協奏曲第2番
 

ボリス・ブラッハー、もっと評価されるべき作曲家だと思います。

なお、ブラッハーのCDは現在ほとんどが廃盤、または入手困難ですが、
ブラッハーの曲はYou Tubeにたくさんアップされていて、ひょっとするとほぼ全作品が聴けるんじゃないかと思います。
良い時代になったものですね〜。
そして、CDが売れないわけですね〜。

(2017.05.13.)

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