ロキシー・ミュージック/アヴァロン (1982)
ROXY MUSIC/AVALON




Amazon.co.jp : Avalon


イギリスのロック・グループ、ロキシー・ミュージックのラスト・アルバム。
最初にLPで発売されてから、もう20年以上になるのだなあ・・・(ちょっと遠い目)
「アヴァロン」というのは、戦いに傷ついたアーサー王が最後にめざしたという、ケルトの伝説上の島。
東洋人にとっての「シャングリラ」「桃源郷」みたいなイメージかな? 

ところで「シャングリラ」って何でしたっけ (知らずに書いとるのかい!)

耽美的で流麗で厚みがあって、ちょっと退廃的な香りもする魅力的なサウンド。
ゴージャスなロマンティシズム放出しまくりの世界。 

そしてリーダーであるブライアン・フェリーのヴォーカル。
初めて聴いた時は、口に綿でもふくんで歌っているのかと思いましたよホント。
あるいは揚げたてのコロッケをパくッとやったらめちゃめちゃ熱かったので、仕方ないから歌でも歌いながら口の中でハフハフさましているのかも、とか。
なーんかモゴモゴした歌い方なのですが、これが妙にセクシー (好みは分かれるでしょうな)。
スーツとネクタイを少し崩して着るスタイルがかっこいいナイスミドル (って死語か?)。

収録時間わずか37分の短いディスクです(もっともLP時代はだいたいこんなものでしたが)。
トラック1「More Than This」が有名で、最近も自動車のTVCMに使われていましたが、
他にも名曲満載、さらに全10曲でトータルな世界を形づくります。

 More Than This (聴いたことあるでしょ)
 

 Avalon (タイトル曲。ちょっとトロピカルなスロー・ナンバーなのに意表を突かれる)
 

アルバム全体を貫くコンセプトは、「安らぎの地を求めての彷徨」でしょうか?(個人的勝手的解釈也)
ラストのインストゥルメンタル・ナンバー「Tara」の、夕日が沈むような終わりかたは、
その彷徨が永遠に続くことを暗示しているように思えます。

聴き始めるとついつい最後まで聴いてしまう、
そして聴き終わるともういちど最初から聴きなおしたくなる、不思議な魅力を持った1枚です。

 Take a Chance with Me (ミステリアスでクラシカルなイントロに、重厚でゴージャスなポップ・ロックが続く名曲)
 

(03.5.18.記)

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